2016年3月2日水曜日

世界の状況と比べると、日本の臨床医学の論文のアウトプットの衰退具合が半端ない件。


おーい、日本の研究者さん、特にお医者さんたち、やばいですよ、日本の研究レベル。
以前にも紹介したことがありますが、それの詳細版。

●何度見ても衝撃的な日本のお家芸の論文数カーブ(国大協報告書草案18)


アメリカ・スイス・中国はすごいですなー。
一方で、日本の凋落はすごすぎます。
特に人口当たりで(人口当たりで評価すべきと思いますが)。
問題は、現時点で日本の論文数が少ないだけではなく、明らかに他国との差がぐんぐん開いていいてこのトレンドが今後も続きそうなことです(しかも日本だけ人口減っているのにね・・・)。


全般的な改善方法は思いつきませんが、個人的に身近な「臨床医学」については、個人的には解決先がかなりの部分で明らかな気がするので、言及せざるを得ないです。


●坪谷が考える解決策

1)疫学・生物統計学を勉強できる大学院(=世界でいうとことの”公衆衛生大学院(SPH)”)を増やす。
アメリカに80個くらいあるけど日本には10個もない(1つ1つも日本は規模が小さい)

2)医者もだけど、医者以外をそこ(SPH)に取り込む。特に数学に強い人。

3)研究者の給料を増やす。研究者が研究費を取ったら自分の給料が増えるようにする。

4)医者は、なんでもかんでも医局の都合で「博士(医学)」にいれない、特に臨床医。SPHに入れて1-2年で疫学・生物統計学を勉強させて、臨床の論文を書かせる。

5)国民IDで入院・外来データをくっつけれるようにする。データを公開し、研究者にスムーズに利用させる。

6)政府がやる気になり、1-5を内閣府が中心となって上記の方針で動く。厚労省と文科省に全面協力するように命令する(苦笑)

 細かい話は言い出したらきりがないですが、マクロな話はこんなところでしょうか。


ちなみに上記のようなことをすると、「今まで(頭のいい?)お医者さんが、実験系の研究をやっていたのが人が減ってやばいんじゃないのか?」という意見があるかもしれませんが、それはむしろ社会全体としては適正配分だと個人的には思います。
それは以下のポリシーの基づきます。

・疫学的な知見は、他国から輸入するのは困難。
例)健診が効果あるか?については、いくら他国でそういう研究をされても、日本の健診は他国とは違うし、健診後の指導の影響は、日本人と他国の人では違う可能性は十分にある。 健診以外の保健政策は、日本独特のものもあり(介護予防とかね)、日本のデータを解析するしかない。

・そもそも医者には、実験よりも臨床をやらせるべき(だって医者不足なんでしょ?(苦笑))

・実験研究の研究者は、人が多すぎて仕事(ポスト)が無い人が多すぎるので、実験研究は彼らに任せればよい。

上記などによりたとえ日本の実験研究のレベルが落ちても個人的には別にそれでよいのでは?と思っている。実験研究の知見は、他国が明らかにしてもらって、日本はそれを勉強するというスタンスでも、良いと思うが?



さて、自分はどうしようかな。



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