2016年3月2日水曜日

ハーヴァード公衆衛生大学院の教員になるには・・・

2015年2月24日 12:00
今日、ボースから、こちらの職探しin generalと、ハーヴァード公衆衛生大学院の教員になるには、について、いろいろレクチャーいただいた。
ちなみにうちのボースは、単なるprofessorではなく、chair(日本でいうところの学科長?&冠付professor)なので、こういうの非常に詳しい。

とりあえず、現在の所属先で教員として働くことは、1億パーセントありえないことはよくわかったw
英語とかそれ以前の問題ですね。 

たくさん話してくれたが要点は以下かなと。
一部私の聞き取りミスもあるかもしれませんが、まぁ多少間違っていても、問題なくほとんどの人が、私含めてほとんどの人が教員にはなれないと思うので大丈夫でしょうwww




論文目安は以下らしい。

Assistant professor: 10 lead-author papers
Associate professor: 60
Full professor:150

Assist/Associateは両方最大5年任期で、更新は無し。
つまり外資系でありがちなup or out.
しかも3年目の中間評価で無理そうならその時点で終わり。

ポスドク長くやっていればAssistの上記の要件は満たすでしょうが、もちろん論文10本かけはなれるものはありませんのであしからず
仮にめでたくAssistになってた人は、その後5年間、年間10本以上を書き続けるという、走り続けるラットの生活へ突入(かけなければ失職決定!)。 
ちなみにAssistは、80%以上はlead authorで書くべきと。Second authorはギリギリOK、Lastが多いとかなり疑われると(ということでそれ以外の業績はもはや業績ではないでしょうw)。

そう考えると、ハーヴァードの教員になりたければ、Assistになるのは書きまくれるようになってからの方がいいなってしまったら次にいくために5年以内に書きまくる必要あり)わけで、一部の天才を除いては、PhD→ポスドク→他の大学で教員をやる(→その後ハーヴァードへ?)、というのはある意味リーズナブル(まーでもほとんど戻ってこれない気もしますが)。
以前、こちらのポスドクと話をしていて、「ハーヴァードの教員になるのが大変すぎて、30代がいない」というような意見を聞いたことがありましたが、そういうことですね。
つまりざっくり言えば、一部の天才を除くと、
・学生・ポスドク=20代
・若手研究者=30代=他の大学教員でハーヴァードに備える
・ハーヴァードの教員=40代以上
とゆーことでしょうか。
一部の天才は、「他の大学教員でハーヴァードに備える」をスキップして、いきなりハーヴァード教員になってしまうので30代でもハーヴァードに存在できるのかもしれませんね。
ちなみに、うちのボースは学部も博士もNZで、その後にハーヴァードにきたそうですが、博士課程で論文を7本だか13本だか諸説ありますが、まぁ要するに、通常の人間であればポスドク数年やっただけの業績を博士課程のうちに積み上げ、ハーヴァードに来たら、出世の階段を一直線に駆け上がったようです(assist->associate->full->chair->named prof --> what's next?)。


論文は、数か?or少なくても良いジャーナルを目指すべきか?については、ボースは「とりあえず量でしょう」と。
なぜならば、そもそも掲載されている論文のIFで評価することはしないから。
重要なのはcitation(他の研究者にrefされること)であると。
NEJMに掲載されてもcitationされていなければ全然ダメと。
citationされるかどうかは、掲載されるまではわからない。
つまり最初から質の良い論文を出すということ自体が定義的にありえないのでだから数を打てと。
たくさん書ば、意外なものがホームランになる(といいなぁ( ゚Д゚))。
ちなみにうちのボースのtop citationはAJPHだし、前のchairのそれはJECHかAJEらしい(いやAJPHも十分良い気が・・・)。

もちろん研究費獲得も重要。
とり続ける必要あり。
研究費のgapがあると上としてはかなり”気になる”と。

chairは、full professor意外のすべての教員について、上記の研究業績・外部資金獲得などについて、半年に1回面談・CV評価し、いろいろすべきこと(editorやkey note lecturer)を紹介・斡旋する。
そして面談・CVにより毎年、緑・黄・赤の評価をフィードバック(赤貰ったら凍りますね。ってか転職始めるでしょうね)。
3年目でいきなり契約更新しないって言われたびっくりするでしょ?だから毎年評価を送るのです」と。



まぁほかにもいろいろありましたが、これで十分ですよね。

やっぱ、ハーヴァードの教員ってすごいなーと思ったし、それをのぼりつめて、評価する側に回っているボース、すごすぎます。

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