2015年12月11日金曜日

UKのSchool of public health & primary careから考える。

UKのSchool of public health & primary careから考える。

UKには"School of public health & primary care"があるんですねー、いいなー。
http://www.phpc.cam.ac.uk/
まさに自分の興味と一致するのは、ここだよなーと思います。香港にもあるようです、いいなー、いいなー。http://www.sphpc.cuhk.edu.hk/MPH/school.html
(アメリカにはあるんでしょうか?ちょっと探した限りでは見つかりませんでした。ちなみにハーバードのプライマリケア7はこれでしょうか https://primarycare.hms.harvard.edu/who-we-are/faculty-and-fellows
言うまでもありませんが、私が知る限り、残念ながら日本にはそのようなものは存在しません。。

も しこれから日本にSPH増やしていくなら、一方でこれまた日本で増えつつある家庭医療な人たち(プライマリケア(PC)な人たち)と、コラボし て、"School of public health & primary care"にしていったらよいのではないかと思います。
理由は、SPHがくっつくことで、PCの研究ができるからです。
研究ができないと大学として評価されないのが日本の現状だと理解しています。
今の日本には、結構多くの家庭医療専門医(made in USA)がおり、まらそれらの弟子の家庭医療専門医(made in JPN)も増えていますが、知る限りでは活動の多くが診療・教育にかなり重きを置かれている気がします。
もちろん質の高い診療・教育は極めて重要なことなのですが、診療・教育だけでは、今の日本の「大学」という組織では、戦えない(評価されない)のが現状だと思います(他の専門科もそれをやったうえで研究をやっていることになっていますので)。
そこでSPH+PCにしてしまえば、研究がカバーできる気がしますし、何よりPCがさらにおもしろくなる気がします。
また、日本以外の国と比べると完全にガラパゴス化してしまっている日本の「public health」の良い落としどころになると思います。

個 人的な認識ですが、日本の大学(もしくは地域の病院)の「総合診療科」とか「地域医療うんぬん科」、それと「医学教育学」の多くの講座(ポスト)が、基本 的にはメジャー科の出世争いからドロップした人のポストだったりする(そうじゃ無いところもありますが)わけで、そのような人が教員になっても、PCとし ての全く専門性が無い気がします(それによりさらにPCの地位低下という悪循環。)。
上述のごとくPCの教育・診療ができるプロはかなり増えてきていると思うので、そろそろPCを見下した人事の構図はやめにして、PCのプロで大学の講座を作り変えるそうな気がしますがそういう動きはないものでしょうか(有ったらぜひ教えてください)。
今 プライマリケア(PC)をしている人たちが、別に大学という場所に物理的に移動する必要は必ずしもなくて、今の診療所がUniverity- affiliated診療所ということになればよいだけの話だと思います(MGHやブリガムやBethもハーバード関連病院ですよね、それの診療所版で す)。
上記の妄想の問題点は、現在PCを市中でされている方にとっては、この話は実質的にはあまりうまみが無いというところでしょうか。
大学の組織になると、
悪いことはすぐにいろいろ思いつきます:縛りもかなり増えフレキシブルなことができなくなり、大学特有の”不思議な仕事”もきっと増えますし、こと日本の場合は大学職員になると給与が低下するでしょう(苦笑)


いただいたコメントメモ:

・Aさん
 イギリスも大規模なSPHはPrimary Careと一緒じゃない所も多いので、必ずしも好きでくっついているかどうか分からない面もあるかと思います(OxfordやCambridgeのPublic Healthはイギリス国内でもあまり大きくないです)。学会等はPHとPCは全く別ですし・・・ 一方カナダはPublic healthのresidencyに入ると、まずFamily physicianになることが必須で、その後PHの実習をして、ダブルの専門医になるので、より統合されているかもしれません・・・少なくとも医師に関しては。

・Bさん
日本でも少しずつSPH+PCのプログラムはできてきているようですよ。
後期研修プログラムだったり、フェローシップだったり、様々ですが。
思いついたところを挙げてみますね。

①岡山大学+奈義ファミリークリニックなど:「目玉の一つが地域で働きながら、TV会議やE-Learningを主体にMPH(公衆衛生学修士)を2年間で取得できるコースの創設です。」

②京都大学+北海道家庭医療センター:「家庭医療ならではの臨床研究の意義や、研究実施に必要なデザイン・統計解析の知識を幅広く身につけ、臨床現場から研究を発信できる能力を養成していきます。」http://www.fmap4c.jp/

③富山大学(SPHは他大学):「本コースは前半の3年間は家庭医研修を行い、後半の2年間は家庭医アドバンスコース(選択研修:小児科、産科、救急など)で研修する合計5年間のコースである。更に、将来の指導者になるために、大学院(公衆衛生修士あるいは医学教育修士)へ進学することを推奨する(Clinician Researcher(総合診療の教育・診療)、Clinician Educator(総合診療の臨床研究する))。」
富山大学というよりは、チーム北陸的な感じがしますね。

富山の山城 清二教授は、沖中&HSPHで、PC&SPHですね。こういう上司がいるといいだろうね。

山城 清二
http://researchmap.jp/read0043658/


・Cさん

慈恵医大のMasato Matsushima先生のところとかもでしょうか?
http://www.jikei.ac.jp/ekigaku/medical/index.html
臨床疫学研究室
jikei.ac.jp

0 件のコメント:

コメントを投稿